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内外構造株式会社 設立50周年のごあいさつ

 当社の設立は、高度経済成長で日本がGNPで西ドイツを抜き世界第2位に躍り出た3年後の1972年10月のことでした。しかし、その後の日本経済はオイルショック、バブルとその崩壊を経て、失われた10年はリーマンショック等により30年を超えるとの指摘もあります。一方、インフラを取り巻く環境も同じく1972年のRC床版の陥没事故をはじめ多様な損傷の顕在化、阪神・淡路大震災などの大災害、長引く公共工事予算の低迷など、会社経営にとっては荒波の連続であったように思います。それでもこうして50周年を迎えられたのは、これまでの経営陣と社員の不断の努力、そして何よりお客様をはじめ全てのステークホルダーの皆様の多大なるご支援とご指導があってのことと、心より感謝申し上げます。

 さて、2012年の笹子トンネルの天井板崩落事故とその後の法改正によるインフラ点検義務化と、当社の主要業務である構造物点検を取巻く環境もこの10年で大きく変わりました。これらを契機とし、当社はさらなる飛躍を目指して2014年に阪神高速グループに参画させていただきました。以来、目視点検はもとより詳細点検から計測調査、求められれば模型実験もインハウスで実施できる“総合調査コンサルタント”を標榜し、阪神高速にとどまらず他の道路、鉄道、空港などもフィールドとし、知識と経験を積み上げてまいりました。そして、より高度な非破壊検査技術やドローンなどの最新機材を駆使した点検が求められる今日、私たちはインフラ構造物の管理者様のご要望に応えるべく、点検、調査、診断技術の高度化や技術研鑽にも一層励み、メンテナンスサイクルの一翼を担ってまいります。

 この50周年の節目に歴史を振返り、当社の半世紀を支えていただいた全ての皆様に感謝の思いをお伝えするとともに、不断に変わり続けるであろう次の半世紀に向けて、特に若い社員が目指すべき会社像を考える機会ともしたいと思います。キーワードの一つは、“家族に誇れる会社”! 社員一人一人がゆとりと自身の成長と喜びを感じながら仕事ができ、結果としてお客様に質の高いサービスをご提供できる会社。そんな会社の具現化に向けて、私共は次の50年を歩み出します。

 これからもインフラ構造物の点検、調査から診断、補修補強提案までを一貫して遂行する総合調査コンサルタントとして、全社員が自覚と責任を持ち、構造物の安全確保を通して社会に貢献することを目指してまいります。ステークホルダーの皆様には、今後ともより一層のご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長 杉江 功