■参加者(プラットホーム=インフラメンテナンス国民会議)
工業用内視鏡のスコープユニットを歩道橋の開口部から挿入。
内外構造株式会社では狭隘部に限らず、近接目視しにくい箇所や足場等の設置の時間・コストを考慮して効率的 な近接目視をサポートする橋梁点検ロボットカメラの活用を実施している。 今回においては工業用内視鏡による実証実験の記録用として現場起動させて展示していた。
点検用カメラを上昇下降出来るアーム先端に取り付け、更に点検用カメラを上下左右への首振りを遠隔操作にて行い、タブレット端末画面に被写体が 映し出され近接目視が行える装置である。 カメラからの画像・映像と、計測ツールの活用により、点検要領に定められた点検項目の判定支援が可能となり、計測はクラックスケールおよび 定規状ツールによるもので、触手を要する行為がタブレット端末の画面上にて行うことが出来る。
今回の工業用内視鏡による実証実験を通じて、今まで近接目視を行いにくかった箇所についても近接目視での点検が行いやすくなると感じた。
点検を行う際には化粧パネルが傷んでいる部分や錆が出ている部分等を予め外から確認し、ある程度の点検個所の目星をつけることも重要である。
点検口を設置する際には、不具合の起こりやすい接合部付近に設けるなど、点検時に確認しておきたい項目を明確にすると効率の良い点検が出来ると思う。
昨年11月、国道43号線青木歩道橋にて跨道桁を支持する部材が破断し、落橋しかける事故があった。該当箇所は、路上からは見えにくく点検しづらい部分であった。今回の実証実験で用いた工業用内視鏡を活用すれば、今後このような事故を防ぐことが出来るようになると考える。
貴重なフィールドや技術を提供していただき、有意義な実証実験となった。 今回の実験で見つかった課題を改良することで、より近接目視による点検の促進を行っていくことが期待出来る。